遺跡・観光
ルクソール西岸

メムノンの巨像
DATA>無料/無休/西岸のチケット売り場に行く途中にあります。
アメンヘテプ3世葬祭殿があった場所の入口にある、巨大な石像です。

「メムノンの巨像」の呼び名は、トロイ戦争でアキレスに敗れたギリシアの伝説、メムノン王に由来します。巨像にできたひび割れが、朝日が昇ることによって夜との温度差で振動し、泣き声のような音をたてていたところから「メムノンが母親である曙の女神エオスを思って泣いている」と言われていました。その後の時代に修復されて、現在はその音を聞くことはできません。以前は触わることができましたが、今は周囲にロープを張られてしまいましたので、ロープ越しに見上げてください。
アメンヘテプ3世の葬祭殿
DATA>非公開
メムノンの巨像の後ろにあった葬祭殿です。後の時代の王が自分の建築資材として石を再利用したり、水害にあったりで、現在はほとんどその面影を見ることはできません。

礎石や、小さなスフィンクスがわずかに残っているだけです。基本的に立入禁止ですが、番人の機嫌次第で見ることも可。ただし、発掘期間中は難しいでしょう。見せてもらった時はバクシーシを忘れずに。
ラムセウム(ラムセス2世葬祭殿)
DATA>料金12LE(学生6LE)/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
メムノンのチケット売り場を右に曲がって行くと、右手に大きな柱のある神殿が見えてきます。それが建築王ラムセス2世のために建てられた葬祭殿です。有名なカデッシュの戦いの壁画があり、塔門の上に昇って周囲を見ることもできます。崩れてはいますが、巨大なラムセス2世の石像は、もしこれが崩れていなければ……と想像するだけで圧巻です。葬祭殿の中にある日乾煉瓦で造られたドーム型の屋根を持つ倉庫跡は、きちんと残っているものでは世界最古といわれています。

ラムセウムの前にはレストハウスがありますので、観光に疲れたらここで休憩ができます。頼めば軽食もできますが、昔おいしいオムレツを作ってくれた、気のいいおじいさんが亡くなってしまったので、現在は不明です。ビールあり。

メディネット・ハブ(ラムセス3世葬祭殿)
DATA>料金12LE(学生6LE)/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
メムノンのチケット売り場を左に曲がって行ったところにあります。ラムセス3世がラムセウムを模倣して作ったといわれています。とても残りのよい葬祭殿で、すべて見て回るには半日ぐらいかかります。第2中庭にある列柱室や天井には、彩色が部分的に残っていて、当時の面影がしのばれます。
セティ1世葬祭殿
DATA>料金12LE(学生6LE)/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
王家の谷に行く途中を、右にそれて行ったところにあります。セティ1世が造営を始め、息子のラムセス2世が完成させました。塔門は残っていませんが、至聖所部分でセティ1世とラムセス2世のレリーフを見ることができます。
王家の谷
DATA>料金3墓で20LE(学生10LE)。ただし、ツタンカーメンとアイのみ20LE(学生10LE)カメラ1墓5LE(ツタンカーメンは撮影不可)/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
観光客の安全のため、駐車場が離れたところにあります。駐車場から入口までは徒歩か送迎バスで移動して下さい(往復2LEです。結構な距離があるので、送迎バスの利用をお勧めします)。駐車場のところにあるレストハウスは、2002年9月に行った時は閉鎖されていました。王家の谷からは、山を越えてデルエルバハリに行くことができます。(所用時間40分位)ラムセス1世王墓の近くから昇り始めると、案内人が寄ってきますが、わかりやすい道なので断っても大丈夫。人の歩いた道をたどるように山を越えれば、そこはもうデル・エル・バハリです。途中には貝の化石もあり、山頂からはラムセウムやナイル川の景色、葬祭殿も真上から見ることができるので、とても面白いです。夏に山越えをするときは、先ず山頂を見て、ロバや人影がまったく見えない日は、無風状態で暑いです。覚悟して登りましょう。
トトメス3世
第18王朝の王です。王家の谷の一番左奥にある墓で、とても長い階段を昇ります。王の石棺に刻まれたコフィンテキスト(棺柩文)や日没から日の出までの太陽神ラーの運行を題材としたものや、「冥界の書」の壁画を見ることができます。
トトメス4世
神々から命の鍵「アンク」を受け取る王の壁画があります。彩色を施された王の石棺も見ることができます。
アメンヘテプ2世
トトメス3世の子で第18王朝の王。「冥界の書」の壁画を見ることができます。この王の墓の小部屋から、後の時代の神官が隠したと思われる、ミイラが10体以上見つかっています。後に弓の名手とされたアメンヘテプ2世が王子時代、父の命で、ティスの州候ミンに弓術の稽古をつけられている浮彫が描かれているそうですが、破損が進み今はどのくらい識別できるのか不明です。
ツタンカーメン
第18王朝の王で、ハワードカーターが発見したあまりにも有名な少年王の墓です。未盗掘の状態で発見された数少ない墓の1つで、ここで発見された財宝は現在、カイロの考古学博物館に収められています。この王のミイラは、カーターの遺言によって現在も黄金の棺と共に墓の中に眠っています。中の写真撮影も、ガイドの入場もできませんので、カメラは墓の入口で預けて下さい。墓の保護の為にレプリカを作って墓を閉鎖するという話を昔聞いたことがありますが、本当に作っているのかどうかは不明です。カイロのファラオニックランドに発見当時の墓のレプリカがあります。
ホルエムヘブ
第18王朝の王です。ツタンカーメンの時代に将軍だった人物で、ツタンカーメンが若くして世を去った後、神官アイに次いで王位に就きました。青を基調としたきれいな墓です。彼の石棺も見ることができます。
セティ1世
第19王朝の王です。王家の谷で最大の王墓です。「冥界の書」「門の書」王と神々の姿の壁画や、奥の部屋の天井には有名な北天図と星のリストを見ることができます。約10年前に閉鎖されて、以来見ることができないはずですが、2002年冬に一時的に開いているとの噂があります。
セティ2世
第19王朝の王です。彩色は未完に終わっていますが、セティ2世の石棺とガラスケースに入れられたミイラが安置されています。
メルエンプタハ
第19王朝の王です。天井や壁の壁画は崩れてあまり残ってはいませんが、中に大きな石棺が残っています。
タウセルト女王&セティナクト
第19王朝王妃の墓です。保存状態はあまりよくありませんが、中に石棺があります。
ラムセス1世
第19王朝の王です。保存状態のよい、青を基調とした綺麗な壁画が残っています。王の石棺も見ることができます。
ラムセス3世
第20王朝の王です。ハープ奏者と神々の壁画やイアルの野の壁画を見ることができます。
ラムセス4世
第20王朝の王です。大きな赤色花崗岩の石棺があり、大地の神ゲブと天空の女神ヌート、その間を支える空気の神シュウの壁画を見ることができます。
ラムセス6世
第20王朝の王です。通路の左右の壁に「門の書」「洞穴の書」の壁画があります。
ラムセス9世
第20王朝の王です。天空の女神ヌウトの天井画や星座の壁画を見ることができます。
ラムセス11世
後送
シプタハ
第19王朝の王です。死者の書の否定の文書やシプタハの石棺を見ることができます
メンチュヘルケプシェフ
壁画の保存状態はあまりよくありません。
ハトシェプスト女王(?)
クローズ。ゴミ溜め…
王家の谷(西谷)/アイ
ツタンカーメンの後を継いで王になった神官の墓です。
王妃の谷
DATA>料金12LE(学生6LE)ネフェルタリのみ100LE(学生50LE)カメラ1墓5LE/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
王妃の谷と呼ばれていますが、王の一族や王子の墓もあります。
ハトホル神殿
後送
アメンヘルケプシェフ
ラムセス3世の息子で、幼いうちに死んだ王子です。王子の人形棺の中から6ヵ月程の胎児のミイラが見つかり、王子の死のショックで王妃が流産した子といわれています。胎児のミイラは墓の奥のガラスケースに安置されています。
ティティ王妃の墓
唯一平民から王妃となった女性で、この王妃の両親の墓は王家の谷にあります。
カエムワセト2世
第20王朝新王国時代のラムセス3世の息子で、プタハのセム神官の称号を持っています。中の壁画は一部剥がれ落ちているところはあるものの、とても綺麗に残っています。
セトヘルケプシェフの墓
第20王朝新王国時代のラムセス3世の息子です。墓内の壁画は煤で黒く変色している部分が多く、保存状態はあまりよくありません。
ネフェルタリ王妃の墓
ラムセス2世の王妃の墓で、保存状態もよく、たいへんきれいなお墓です。保護のために1日限定150人まで(しかも10分!)しか入れませんので、見たい方は早めにメムノンのチケット売り場に行ってください。
貴族の墓
DATA>料金ナクトとメンナで12LE(学生6LE)、レクミラとセンネフェルで12LE(学生6LE)、ウセルハトとカエムハトで12LE(学生6LE)、ラモーゼ12LE(学生6LE)カメラ1墓5LE/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
それぞれの場所はわかりづらいのですが、近づいていくと必ず案内をするという人が寄ってきます(昔は子供が寄ってきましたが、最近はおじさんが来ます)。最初に行きたい墓の名前を言っておけば、人の家の庭先を通ったりして最短距離を案内してくれますので、無理をせずに頼む方が得策です。中を見ている間は外で待っていてくれ、最後に元のところまで送ってくれます。ただし、バクシーシを忘れずに。(10LEぐらい?)
ナクト
第18王朝トトメス4世時代の書記であり、天空官。女三楽師や盲目のハープ弾き、ぶどう狩りの様子を描いた壁画があります。
メンナ
第18王朝トトメス4世時代の書記。漁をしている場面や、麦の収穫・測量・脱穀の場面の壁画があります。
レクミラ
第18王朝トトメス3世とアメンヘテプ2世の宰相。宴会の様子や、職人の仕事の様子などを知ることのできる壁画があります。
センネフェル
第18王朝の人物で、アメンヘテプ2世時代のテーベ市長。天井に岩の凹凸を利用した有名な葡萄の天井画があります。
ウセルケト
第18王朝アメンヘテプ2世時代の王の書記。大きな墓ではありませんが、保存状態はいいです。猟の場面や床屋さんに頭を剃ってもらっている人物の壁画があります。
カエムハト
第18王朝アメンヘテプ3世に仕えた上下エジプトの穀倉長の称号を持つ書記。牛を引く男の壁画などきれいに残っている。
ラモーゼ
第18王朝アメンヘテプ3世(アケナテン)時代の宰相だった人です。墓自体は未完に終わっていますが、泣き女で有名な葬列の壁画があります。
アサシーフ
DATA>料金12LE(学生6LE)カメラ1墓5LE/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
ケルエフ
アメンヘテプ3世の後宮の長
アンクホル
後送
デル・エル・マディーナ
DATA>料金12LE(学生6LE)カメラ1墓5LE/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
王家の谷を造営した職人達の住んだ村の跡です。屋根はなく、日乾煉瓦の区画が残っているだけです。小さなピラミッドも再建されていくつか残っていますが、現在中は倉庫にされていました。ここからはパピルス文書やオストラカなどが多数発見されました。
センネジュム
壁画の保存状態がとてもよい。イアルの野で農作業をするセンネジェム夫妻が描かれた壁画がある。
インヘルカウ
ハーブを聞くインヘルカウ夫妻の壁画や口開けの儀式など、とてもきれいに残っています。
パシェドゥ
香油を頭に載せたパシェドゥ夫妻やオシリス神など、きれいな壁画が残っています。
デル・エル・マディーナ神殿
プトレマイオス4世によって、ハトホル女神とマアト女神のために建てられた、デルエルマディーナの奥にある小さな神殿です。天井に彩色が残っていて、保存状態は比較的良好です。
デル・エル・バハリ
DATA>料金12LE(学生6LE)/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
観光客保護のために、駐車場から少し歩かされます。以前は正面入口からまっすぐ入っていきましたが、今は右側に並ぶお土産屋さんの前を通っていきます。正面からは絶対に入れてもらえませんので気をつけて下さい。
ハトシェプスト女王葬祭殿
有名な女王、ハトシェプストの葬祭殿です。ハトシェプストの次に王になったトトメス3世がすべて破壊して埋めてしまったために、かえって石材がなくなることがほとんどなく、復元できたという皮肉な結果が生まれました。男装のハトシェプストの像や、プントとの交易の様子などの壁画を見ることができます。現在第3テラスまで復元が終了。 葬祭殿左上にはハトホル女神の祠堂があります。
メンチュヘテプ2世葬祭殿と王墓
中王国時代の王。デルエルバハリといえばハトシェプスト葬祭殿ですが、ハトシェプスト葬祭殿に向かって左側にあります。ハトシェプストが自分の葬祭殿を作るときに参考にしたといわれていている葬祭殿と、メンチュヘテプ2世の王墓があります。特に柵があるわけではないのですが、立入禁止です。入るとすかさず番人が飛んできます。
ドラアブルナガ
DATA>料金不明/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
ロイ
第18王朝の貴族の墓。小さいが見ごたえはあり、天井画がきれいに残っています。
シュロイ
ラムセス2世時代の貴族の墓。ロイよりも広く2間あります。
エリア不明
DATA>料金12LE(学生6LE)カメラ1墓5LE/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)
ウセルヘト
後送
ベニア
後送
メルネプタハ神殿
DATA>料金不明
西岸のチケット売場の近くに新しくオープン予定? 小博物館が建てられ、発掘品が展示されているらしいのですが、本当にオープンしたかは不明です。
マルカタ王宮跡
DATA>料金無料/無休
新王国時代代18王朝のアメンヘテプ3世の住んだ王宮跡。当時の人々は、死後の世界を大切にしたため、王宮であっても家は日干煉瓦でできていました。そのため、ほとんど崩れてしまって今はわずかに日乾煉瓦の遺構が残っているだけです。観光時にレンガを踏んづけて、遺跡破壊をしないように注意しましょう。隣にフランス隊の宿舎があります。
その他貴族の墓
DATA>料金12LE(学生6LE)カメラ1墓5LE(パバサのみ)/無休/6:00〜19:00(冬季7:00〜17:00)/ハトシェプスト葬祭殿を背にして、右手の道路沿いにあります。日乾レンガの上部構造が目印です。
パバサ
第26王朝プサメティコス1世時代のアメン神聖妻の家令の称号を持つ貴族の墓。養蜂の図が有名。
メンチュエムハト
後送
カエルエフアメノフィス
ヌビア人?などの奴隷の壁画があります。
メダムード
DATA>無料/無休
東岸から西岸へ渡る7km先の橋から1kmぐらいのところ。地元の人しか知らないので、取りあえず橋を渡ってしばらく行ったら聞き込みを開始すること。チケットはないが番人はいるので、1人10LEぐらいのバクシーシを払いましょう。観光地ではないので整備はされていません。また、長ズボンにスニーカーで行かないと、トゲのある草がところ狭しと生えているので、痛くて歩けないので注意を。おかげで子供は寄ってきませんが、ヤギがたくさんいます。
古代エジプトの神殿形態が確立する前の神殿。エジプトの神殿は四角形ですが、古王国時代から後の時代になっても区画整理をせずに作ってしまったため、不均等な6角形をしています。内部は2つの小丘からなっていますが、現在遺跡内部を歩いてみると、一つの小山と平地に神殿があるように感じられます。彫像類は塔門脇の一角に無造作に置かれています。ただし、足や胴体部分しかありません。

ティベリウス帝の塔門からスフィンクス参道、石だたみも残っています。プトレマイオス8世とエウエルゲティス2世の第一多柱室と、聖牛メンチュウに捧げられた第2神殿の残りがいい。それに比べて小山のほうは神殿の石積みがあるだけ。一部、柱やレリーフが残っています。